信州大学農学部創立八十周年記念事業の報告

信州大学農学部同窓会副会長  南 峰夫(園S49)

 信州大学農学部創立八十周年記念事業が令和7年10月12日に好天のもと開催されました。10時から多数のご来賓と農学部同窓会員ご出席のもと記念式典が30番講義室で挙行されました。

 まず主催者を代表して米倉真一農学部長から挨拶があり、農学部の創立から現在までの歩み、そして農学が持続可能な世界のために重要であり、地域の発展だけでなく、次の100周年に向けて国際的視野で教育研究を発展させていく方向性が紹介されました。続いて農学部同窓会を代表して辻井弘忠同窓会長から挨拶があり、ご自身の入学時のエピソードから始まり、農学部の発展に寄与してきた同窓会の歴史と母校の更なる発展への期待、そして同窓会活動への協力依頼が述べられました。

 ご来賓を代表して中村宗一郎信州大学長(元農学部長)、宮下一郎衆議院議員、藤城栄文南箕輪村村長からご祝辞を賜り、今後の農学部の発展への期待が述べられました。

 次に農学部の教育研究活動に長年にわたりご支援、ご協力を頂いた、一般財団法人伊那谷財団、伊那中央ロータリークラブ、駒ヶ根ロータリークラブに米倉農学部長から感謝状が贈呈されました。この3団体からは今後もご支援を頂けるとのありがたいお言葉を頂きました。

 その後、休憩を挟んで、シンポジウム「地域にとって信大農学部とは何なのか:SDGsの視点から考える」が開かれました。地域の代表として白鳥 孝伊那市長、中村恵理同志社大学教授(元長野県副知事,富士見町在住)が、農学部側として米倉農学部長が登壇し、三木敦朗助教がファシリテーターとして議論をすすめました。地域からはこれまでの農学部との協力関係と成果、今後への期待、要望等が述べられ、農学部長がそれらに応えていくとの言葉がありました。

 式典終了後、記念撮影を行い、生協食堂において記念祝賀会が開催されました。農学部産のワインなども提供され、懐かしい顔に出会い旧交を温める姿が多く見られました。

 一方、祈念式典とは別に、12時10分~16時30分まで体育館でホームカミングデーが行われました。体育館内には卒業生や在学生による職場紹介(23ブース)」、研究紹介(6ブース)、活動紹介(9ブース)が出展されました。卒業生が関わる飲食物の販売(6ブース)も行われました。

 近年、同窓会への関心が低下し、その意義が問われる中で、現役在学生(すでに同窓会員です)と卒業生の接点を作ることを目的として企画されたものです。職場紹介ブースには卒業生が在職する公共団体と一般企業から出展があり、卒業、修了後に自分が学んだ専門性を活かせる職場を探る在学生が熱心に説明を聞いている姿が見られました。専門性を持つ人材を求める採用側にとってもメリットがあったと思います。出展頂いた団体・企業の皆様に感謝いたします。

 このような有意義なホームカミングデーを企画、実施して頂いた創立八十周年記念事業実行委員会の皆様に敬意と感謝を表します。ただ残念だったことは、このような良い機会に在学生の参加が少なかったことです。在学生により周知して参加者を増やす方策が必要かもしれません。

 以上、農学部創立八十周年記念事業について概要を記しました。今回参加できなかった同窓生の皆様には、次回には是非ご参加頂くようお願いして報告といたします。